EU試験コーチ 前段階

知識ゼロからEU入門

75問に挑む前に、まず10個の土台だけ作る

ここから始めれば大丈夫

いきなり条約名や機関名を暗記すると混乱します。最初は「EUはなぜ生まれ、何を便利にし、なぜ危機が起きたか」という一本の物語で理解します。

最初の一枚絵

EUとは、ヨーロッパ諸国が戦争を防ぎ、経済を便利にし、一国だけでは解決しにくい問題へ協力して対応する仕組みです。

ただし一つの国ではありません。加盟国は独立国家のままなので、EU全体の利益と各国の利益がぶつかります。ここが試験全体を理解する鍵です。

1. ヨーロッパとEUは別物

ヨーロッパは地理・歴史・文化上の地域です。EUは、その中の一部の国が参加する政治・経済協力の仕組みです。

一言暗記:ヨーロッパは地域、EUは仕組み。
2. EUが生まれた最大の理由

二度の世界大戦を繰り返さないためです。特にフランスとドイツが、戦争に必要な石炭と鉄鋼を共同管理することから始めました。

一言暗記:経済を結び付け、戦争を起こしにくくする。
3. EUになるまでの一本道

シューマン宣言 → ECSC → EEC → EC → EU

  • 宣言:共同管理の提案
  • ECSC:石炭・鉄鋼を共同管理
  • EEC:共同市場へ拡大
  • EC:共同体をまとめる
  • EU:経済から政治・外交へ協力を拡大
資源管理 → 経済統合 → 政治協力。
4. EUで便利になったこと

域内で物・人・サービス・資本が移動しやすくなりました。商売、旅行、就職、投資の壁を下げる考えです。

四つの自由:物・人・サービス・資本。
5. EU・ユーロ・シェンゲン・NATO
  • EU:政治・経済統合
  • ユーロ:共通通貨
  • シェンゲン:域内国境検査を原則廃止
  • NATO:集団防衛

参加国の範囲は完全には一致しません。これは紛失した第2回資料の推定重要範囲でもあります。

EUは統合、ユーロは通貨、シェンゲンは国境、NATOは防衛。
6. 主要4機関
  • 欧州理事会:首脳が大方針を決める
  • 欧州委員会:EU全体のために法案を提案・実行する
  • EU理事会:各国の担当大臣が審議する
  • 欧州議会:市民が直接選び、EU理事会と法律を決める
首脳が方向、委員会が提案、大臣と議会が法律。
7. なぜEUで危機が起きるのか

共通ルールがあっても、費用や責任を負うのは各国や自治体です。ユーロでは金融政策は共通でも財政は各国中心。難民では国境国に審査負担が集中しました。

共通ルールはあるが、負担する国は同じではない。
8. 『欧州複合危機』の四つ
  • ユーロ危機:共通通貨と各国財政のずれ
  • 難民危機:人道・国境・負担分担の対立
  • 安全保障危機:ウクライナ、ロシア、テロ
  • Brexit:英国のEU離脱
お金、人の移動、安全保障、離脱。
9. 試験の万能語3つ
  • 複合性:複数の問題が重なる
  • 連動性:一つの問題が別の問題へつながる
  • 多層性:EU・国家・自治体・市民へ影響が広がる
重なる、つながる、各段階へ広がる。
10. 10年後の論述の型

現在の問題 → 原因 → 今後の分岐条件 → 結論

現在EUは〇〇に直面する。これは△△と□□が連動しているためだ。もし負担を共有できれば統合が進む。一方、負担が偏れば分裂が進む。したがって10年後を左右するのは〇〇である。

入門確認 10問

質問をタップすると答えが出ます。8問以上わかれば本編へ進めます。

1. EUは一つの国か?

いいえ。独立国家が一部の権限とルールを共有する仕組みです。

2. 統合の出発点の目的は?

戦争を防ぐことです。

3. ECSCからEUまでの順番は?

ECSC → EEC → EC → EU。

4. 四つの自由は?

物・人・サービス・資本。

5. ユーロとシェンゲンの違いは?

ユーロは通貨、シェンゲンは国境検査。

6. NATOは何?

集団防衛の仕組み。

7. 法案を原則提案する機関は?

欧州委員会。

8. 複合危機の四つは?

ユーロ、難民、安全保障、英国離脱。

9. 複合性・連動性・多層性とは?

問題が重なり、つながり、各段階へ広がること。

10. 未来論述で必要なのは?

条件付き予想です。「もしAならB、一方CならD」と書きます。

この後の順番

1この入門10項目
2成立史と機関
3四つの危機
475問と模擬試験
5未来論述

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